~ケアネットニュース2020.10.27~
9月の初め、ワクチン専門家Paul Offit氏に「重要なことなのではっきりさせたいと思いますが、COVID-19ワクチンの臨床試験で数えられる転帰は軽症のPCR検査陽性ではなく中等~重度の病態という認識で正しいですよね?」と尋ねました。米国FDAの諮問委員に名を連ね、COVID-19ワクチンの承認の是非を判断することになるであろうOffit氏はその問いに紛うこと無く「そうだ(That‘s right)」と答えました。しかし公開された第III相試験プロトコールはそうなってはいません。咳、喉の痛み、発熱、頭痛などの軽症の陽性診断で主要転帰は積み重なって試験は終了に近づきます。COVID-19ワクチンの開発会社の1つModerna(モデルナ)社は入院を試験の重要な副次転帰の1つだと発表しました。どうやら勢い余って米国政府も加勢し、Modernaの試験は重度COVID-19を防ぐ効果を調べることが目的の1つで、COVID-19による死亡を防げるかどうかを見極めると聞こえの良いことを言っています。ところが内実は違なります。モデルナ社の試験で入院は取り上げないと同社の最高医学責任者は、重症や死亡などの転帰の差を検出する力は同社の試験には実はありません。米国では60年も前から65歳以上の高齢者へのインフルエンザワクチン接種が推奨されていますが、いまだにそれで死亡が減るかどうかは不明です。無作為化試験で死亡や入院が調べられたことはありませんし、さらにはインフルエンザワクチンの普及と死亡率低下の関連は認められていません。

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