~ケアネットニュース2017.3.1~
化学療法は乳がんの微小転移を抑制し再発リスクを低減して生存期間を延長するが、有害事象として化学療法誘発性の脱毛が高頻度に発現する。対策として2種の頭皮冷却法の検討が進められている。2つの試験は試験デザイン、患者選択基準、デバイスのタイプが異なるが、ほぼ同様の結果が得られており、頭皮冷却は半数以上の女性で脱毛を予防することが示された。毛嚢細胞は、がん細胞と同様に増殖が活発で、化学療法への感受性が高いため、脱毛が発症するとされる。これに対し、頭皮を冷却すると頭皮下の血管が収縮し、毛嚢への血流が低下するため、化学療法薬の取り込みが減少する。また、冷却により毛嚢細胞の生化学活性も抑制されることから、化学療法薬への感受性が低下し、脱毛が抑制されると考えられる。無作為化試験の脱毛予防達成率は頭皮冷却群50.5%に対して対照群0%だった。
http://www.carenet.com/news/journal/carenet/43511

 

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